ぎょうせん飴は、約千年前から麦芽を利用して造られた飴で砂糖を一切使用していません。麦芽ともち米だけで造られた手づくりの自然の甘さです。ほのかに甘く優しい味で食べるとほっとする懐かしさを感じます。
三原飴店の味は、江戸享保の頃 (徳川吉宗の時代)、 先祖が阿波の国で習った製法そのままに九代にわたり、300余年(2023年12月現在)炊き続けられています。田畑作業の副業として代々にわたりその飴作りは、嫁の仕事とされ、 姑から嫁へと直伝されてきました。まさに伝統のおふくろの味と言ってもいいのではないでしょうか。
そのまま、 スプーンですくうか箸などに巻きつけてお召し上がりください。料理のかくし味として使ったり、砂糖代わりにコーヒーに入れたり、パンに塗ったりするのもおすすめです。
讃岐では昔から単なる甘いお菓子ではなく、出産祝いにも使われてきました。
使用例として、大根を生のまま皮付きで、0.5~1センチの厚さのイチョウ切りや半月切りにし、その上から大根の容積の3分の1くらいのせ、出てきた汁をお飲みください。
大災害時の保存食(6ヶ月の消費期限)。
01
真冬、寒の時期に作ります。
良質の国産小麦の種もみを水に浸け、室に入れて発芽させます。
その後にむしろで天日干しをして乾燥させます。
麦芽は寒の時期に作ったものを1年間使用します。
むしろで天日干しをして乾燥させた麦芽を粉状にして、下準備をしておきます。
ぎょうせん飴を実際に作っていく作業には2日かけます。
03
沸騰した湯で、餅米を粥状に炊き、麦芽の粉を徐々に加えながら3~4時間かけて「かいな」と呼ぶ棒で混ぜ返します。のり状の半粥がさらりとなったところで一晩寝かせます。
一晩寝かせたものを麻袋に入れてしぼり、あとは火加減を見ながら約 8~10時間をかけて煮詰めると、釜底に琥珀色に透き通る飴が出来上がります。
05
麦芽ともち米だけで造られた手づくりの自然の甘さです。
※砂糖は一切使用していません